香典をいくらにするかに当たっての注意点
葬儀に参列する際の悩み事として一番大きなものは、やはり香典をいくら包むかということでしょう。
過剰に包むのも違和感がありますし、かといっていわゆる相場より少ない額になってしまっては、失礼に当たります。
一般的な相場を知って、礼儀を欠くことがないように香典の額を決めることが肝心ということです。
香典をいくらにするかに当たっての注意点の一つは、故人との関係や地域によって相場が異なるということです。
より近しい関係であればそれだけ香典の相場が上がるものですし、上司と部下との関係のように、上下の関係によっても額が変わってきます。
さらに、故人の住んでいる地域の一般的な相場を知ることも重要で、相場はある程度地域差がありますので、地元の人に聞いてみることも失敗しないコツです。
また、結婚祝いに「割れる額」である2や4という単位で包まないのと同じように、香典でも避けるべき単位があります。
それは、4と9の単位です。
やはり死を連想させる数時ですので、ご遺族の心情を考慮して避けるべきでしょう。
大まかな香典の相場とは?
このように、香典の相場は地域などの違いによっても差が出ますので、はっきりとした額を決めることは難しいものですが、ある程度の相場を知っておくと包むときに参考になります。
故人が兄弟姉妹や配偶者の親などのより近い関係にある場合は、最も相場が高く3万円から5万円くらいとなります。
一方で、直接の家族ではない親族の場合は1万円程度が一般的です。
また、近所の方の葬儀の場合は、3,000円から5,000円が一般的です。
よほど仲が良かった方の場合は1万円ほどを包むこともありますので、関係性によって額を決めることができます。
少し難しいのが仕事関係の場合の香典です。
同僚や同僚の家族の場合は、一万円未満ということが多いものの、部下や上司などの場合はより相場が高くなります。
どちらの場合も、1万円から2万円程度が一般的には多く見られます。
一方で、お返しになる香典返しの相場は半返しと言われていますのでマナーとして押さえておきましょう。
香典を断っていることもあるので注意
このように、ある程度の香典の相場というものが決まっていますが、内輪だけで葬儀を執り行いたいという場合には、ご遺族から香典をお断りしますという旨の連絡が来ることがあります。
この通知は、儀礼上のものではなく、明確に香典を断るためのものですので、葬儀に参列するとしても香典を持っていくことは避けましょう。
もし、何らかの理由で金銭的な援助を差し伸べたいという気持ちがあるのであれば、個人的にご遺族にその旨を伝えた上で、受け取るということであれば渡すのが無難です。
香典はいろいろな状況を考える必要がありますので、関係性や地域、それぞれの事情などをくみ取ることが肝心です。