静かに増えてきている「生前葬」とは
自分が亡くなった後に遺品整理や財産分与をどのように行うかを指示する「終活」がブームになっていますが、その流れの一つとして今静かに増えてきているのが「生前葬」です。
「生前葬」とはなんと本人が存命のうちに本人の葬儀をしてしまうというイベントのことです。
生きてる人が自分の葬式をするなんてなんだかおかしい気がしますが、実は日本ではかなり古くから行われてきた伝統として伝えられており、古いものでは江戸時代に生前葬を行ったという記録が見られるくらいです。
これまで有名人などでも話題作りのために生前葬を行うイベントを開催したりすることがあったのですが、それはどちらかというと本当の意味での生死というよりも「芸能人を引退する」として第一線を退くための宣言を大げさに表現したものという意味合いの方が強かったようです。
一般人における生前葬の意味
しかしながら引退を大々的に宣伝する必要のない一般人であっても、生前葬を希望するという人は増えてきています。
その理由としてあるのは高齢者が生前のうちに自分の持っている財産を相続人に分け与え、死亡したものとして残りの人生を生きてもらいたいというメッセージを込めたいという気持ちのようです。
生前のうちに葬儀をしておくことで、実際に死亡をしてから改めて式を大々的にする必要がなくなるということも遺族への金銭的負担を減らすことができるという効果があります。